長らく製薬会社の供給停止が続いていた禁煙補助剤(一般名:バレニクリン)(商品名:チャンピックス)が、2025年10月30日より再出荷され禁煙治療に再び処方を受けることが可能となりました。
1.禁煙治療について
禁煙治療とは、ある一定の基準を満たした喫煙者に対して行われるもので、12週間に5回の治療に健康保険が適用されます。禁煙治療では薬を使うだけでなく、専門の医療者から禁煙アドバイスをもらえるため、自力の禁煙と比べてより楽に確実に禁煙加熱式たばこ使用者も健康保険による禁煙治療の対象です。
2.バレニクリンの効果について
①ニコチン受容体を軽く刺激し、少量のドーパミンを放出させ、禁煙時に起こる離脱症状・タバコへの欲求を軽減します。
②喫煙によりニコチンが受容体に結合するのを阻害し、喫煙してしまった場合でもタバコが「おいしい」と感じる快感を減らします。
③禁煙の離脱症状を軽減します。
「タバコを吸いたい気持ち」+「タバコを吸った時の満足感」の抑える構造になっております。
禁煙治療では禁煙成功率が高くなっています。
3.禁煙治療の保険適応
禁煙治療は、下記の条件が該当すれば保険適用できます。
①ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断
②5歳以上の場合、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
③直ちに禁煙することを希望されている
④禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意された
4.禁煙治療の実際
保険適応の場合、図のスケジュールで医療機関に受診します。
12週間に診察が5回のプログラムです。
なお、禁煙外来はオンライン診療が可能です。
禁煙外来がかかりつけ医の場合は、すべてがオンライン診療で可能。
かかりつけ医以外の場合、初回・最終は医療機関で出かけ診察をお受けください。

【禁煙外来の受診スケジュール】
保険診療の流れ